① 歴史・背景(ワイナリーの歩み)
『シュロス・ヨハニスベルク』は、ドイツ・ラインガウに約1,200年のワイン造りの歴史を持つ名門です。817年には当地のブドウ畑に関する記録が残り、1720年には所有する畑すべてをリースリングに植え替えました。以降、現在までリースリングのみを栽培しています。
歴史上の大きな出来事が1775年の「シュペートレーゼ」の誕生です。収穫許可を運ぶ使者が遅れたためブドウが樹上で完熟し、貴腐も進行。そのブドウから造ったワインが高品質だったことから、遅摘みという新しいスタイルにつながりました。
② ブランド・思想・位置づけ
シュロス・ヨハニスベルクの畑は北緯50度付近にあり、約50haすべてが南向き。土壌には珪岩(クォーツァイト)が多く、昼夜の寒暖差もリースリングの香味形成に影響します。
特徴的なのが、ボトルのキャップシールの色によってワインのスタイルや品質段階を示す独自の仕組みです。「ゲルブラック(Gelblack)」は黄色を意味する「Gelb」と、封蝋を意味する「Lack」に由来する名称で、辛口ではゲルブラック、ブロンズラック、ジルバーラック、ゴールドラックと段階が続きます。ゲルブラックは、シュロス・ヨハニスベルクの辛口リースリングを知る入口に位置する1本です。
③ 酒質・味わい・特徴
『ゲルブラック 2021』は、みずみずしい果実味と生き生きした酸、ミネラル感を楽しめる辛口リースリングです。
2021年は冷涼で雨の多い年となり、ブドウの生育は前年より遅れました。9月には暖かく日照量の多い天候へ転じ、10月初旬から収穫。生産者は選果を徹底することで品質を確保したと説明しています。
Falstaffのテイスティングでは、柑橘や花、ブドウを思わせる香りに砕いた石のようなミネラル感が挙げられています。口当たりはジューシーで、酸は活発ながら鋭すぎず、フレッシュな余韻へ続くスタイルです。ステンレスタンクで3か月、大樽で3か月熟成されています。
④ 評価・支持される理由
『ゲルブラック 2021』が評価される理由は、リースリングらしい果実・酸・ミネラル感をバランスよく楽しめる点です。
シュロス・ヨハニスベルクの辛口ラインでは入口にあたるため、「名門のリースリングを試してみたい」という人にも選びやすいでしょう。公式でも、果実味とシュロスベルク由来の厚み、明瞭さ・力強さ・調和を特徴として挙げています。
2021年ヴィンテージはFalstaffで90+点を獲得。別の評価でも90+点が付けられており、同年のゲルブラックの品質を判断するひとつの目安になります。
魚料理や鶏肉、野菜料理などと合わせやすく、甘いドイツワインよりキリッとした辛口リースリングが好きな人に向いています。反対に、リースリングにしっかりした甘さを求めるなら、同じゲルブラックでも「ファインヘルプ」など甘みを残したタイプと比較すると選びやすいでしょう。
⑤ 総括
『シュロス・ヨハニスベルク リースリング トロッケン ゲルブラック 2021』は、約1,200年の歴史を持つラインガウの名門で、辛口リースリングの基本スタイルを楽しめる1本です。
柑橘系の果実味、生き生きした酸、石を思わせるミネラル感が調和し、爽やかさだけでなく適度な厚みもあります。「ドイツのリースリング=甘口」というイメージとは違う、端正な辛口リースリングを味わいたい人に候補となるワインです。
レビュー
1
飲みやすい
辛口だけど、ほのかに感じる甘味が好き。
酸味はサッパリ程度で、苦みなし。
香りもフルーティー。
ドイツのリースリングは好きな傾向ありです!
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