
「ジンファンデルとマルベックって、初心者でも違いが分かる?」
ヴィノテラスの赤Dセットでブラインドテイスティングをしたとき、D-3のジンファンデルとD-4のマルベックは、どちらも品種・生産国を正解。しかし、特徴を捉えて当てたわけではなく、正直なところ「勘が当たっただけ」でした。
そこで今回は、正解を知った状態で2本を改めて飲み比べます。
実際に並べると、見た目はマルベックのほうが濃いのに、飲みやすかったのもマルベック。さらに、最も分かりやすかったのはアルコール感の違いでした。
初心者でも2本を区別できるのか、外観・香り・味わい・渋み・飲みやすさを比較します。
ブラインドテイスティングの記事はこちら→【ヴィノテラスDセット編】赤ワイン6本をブラインドテイスティング|初心者は品種・産地を当てられる?
これまでの体験記はこちら→【特集】編集長、ワインエキスパートを目指す。
- ジンファンデルとマルベックを並べると、初心者でも「別のワイン」と分かる程度の違いを感じた
- 外観はマルベックのほうが少し濃いものの、色合い自体は似ていた
- 最も分かりやすかった違いはアルコール感。ジンファンデルは苦味・渋味のあとに「もわー!」と強く感じた
- マルベックは苦味こそ強いものの、酸味・渋味・アルコール感はジンファンデルより控えめに感じた
- 飲みやすかったのはマルベック。見た目は濃くても、「色が濃い=飲みにくい」とは限らなかった
- 2本の違いは分かったものの、品種そのものを判別できるようになったわけではなく、生産者や銘柄が変われば見分けるのは難しそうだった
※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから。
※VINOLETの画面および模範解答・推奨解答は、ヴィノテラスから掲載許可をいただいています。
ジンファンデルとマルベックを初心者が飲み比べ
今回飲み比べるのは、ヴィノテラス「2026年自習用小瓶セット 赤Dセット」のD-3 ジンファンデルとD-4 マルベックです。
ブラインドテイスティングでは、どちらも品種と生産国を正解。しかし、香りや味わいから特徴を捉えたわけではなく、自分では「勘が当たっただけ」という感覚でした。
そこで今回は、正解を知った状態で2本を並べ、外観・香り・味わい・渋み・アルコール感などを改めて比較します。

(▲今回実飲した赤ワイン)
(左:アメリカ産ジンファンデル 右:アルゼンチン産マルベック100%)
今回飲み比べた2本の基本情報は以下のとおりです。
| 比較項目 | D-3 | D-4 |
|---|---|---|
| 商品名 | ペドロンチェリ マザー・クローン ドライ・クリーク・ヴァレー | テラザス・デ・ロス・アンデス マルベック レゼルバ |
| 生産者 | ペドロンチェリ・ワイナリー | テラザス |
| 産地 | アメリカ/カリフォルニア州 | アルゼンチン/メンドーサ |
| 品種 | ジンファンデル91%、プティ・ヴェルド9% | マルベック100% |
| ヴィンテージ | 2022 | 2023 |
| アルコール度数 | 15.5% | 13.5% |
注目したいのは、ジンファンデルが15.5%、マルベックが13.5%と、アルコール度数に2ポイントの差があること。実際の飲み比べでも、この違いは初心者の私にはかなり分かりやすく感じられました。
なお、本記事で紹介する違いは、今回飲んだアメリカ産ジンファンデルとアルゼンチン産マルベックを比較した結果です。品種全体に共通する絶対的な違いではありません。
ジンファンデルとマルベックはどんな違いがある?
ジンファンデルとマルベックは、どちらも赤ワインに使われる黒ブドウ品種です。今回飲んだ2本は産地だけでなく、品種構成やアルコール度数にも違いがあります。
まずは飲み比べる前に、それぞれの一般的な特徴と今回のワインについて確認してみましょう。
ジンファンデルの特徴
ジンファンデルは、アメリカ・カリフォルニア州を代表する黒ブドウ品種のひとつです。熟したベリー系の果実やスパイスを思わせる香りを持ち、果実味が豊かで、アルコール度数の高い赤ワインに仕上がる場合もあります。
今回飲んだD-3は、カリフォルニア州産の「ペドロンチェリ マザー・クローン ドライ・クリーク・ヴァレー」。ジンファンデル91%にプティ・ヴェルド9%をブレンドし、アルコール度数は15.5%です。
ブラインドテイスティングでは品種・生産国ともに正解したものの、特徴から判断できたわけではありません。当時は酸味を強く感じ、Dセット6本中5位の飲みやすさでした。
マルベックの特徴
マルベックはフランスを原産とする黒ブドウ品種で、現在はアルゼンチンを代表する品種のひとつとして知られています。一般的には色調が濃く、黒系果実を思わせる香りや、しっかりしたタンニンを持つ赤ワインが造られます。
今回飲んだD-4は、アルゼンチン・メンドーサ産の「テラザス・デ・ロス・アンデス マルベック レゼルバ」。マルベック100%で、アルコール度数は13.5%です。
ブラインド時はDセット6本の中で2番目に濃く見えたものの、酸味・苦味・渋味は予想より控えめ。「色が濃い=飲みにくい」という予想に反し、6本中2番目に飲みやすく感じました。
ジンファンデルとマルベックを比較|香り・味わい・渋みに違いはある?
2本を並べて飲み比べると、最も分かりやすかったのはアルコール感の違いでした。
ジンファンデルは、口に含んだ直後よりも少し遅れて「もわー!」とアルコール感が広がります。対するマルベックは苦味こそ感じるものの、渋味やアルコール感は比較的控えめでした。
外観ではマルベックのほうが少し濃く見えたため、ブラインド時と同じく「色が濃いほうが味も強そう」と予想。しかし、実際に飲みやすかったのはマルベックです。
「色の濃さ=味の強さや飲みにくさではない」と、改めて感じる結果になりました。

(▲左:アメリカ産ジンファンデル 右:アルゼンチン産マルベック100%)
実際に感じた違いをまとめると、以下のとおりです。
| 比較項目 | ジンファンデル | マルベック |
|---|---|---|
| 外観 | やや薄めのワインレッド | ジンファンデルより少し濃いワインレッド |
| 香り | アルコールを強く感じる。ツンとする | アルコールを感じるが、ジンファンデルより控えめ |
| 甘味 | ほとんど感じない | ほとんど感じない |
| 酸味 | アルコール感が強く、判別しにくい | ほとんど感じない |
| 苦味 | 強い | 強い |
| 渋み | 強い | 比較的控えめ |
| アルコール感 | 強い。少し遅れて「もわー!」と広がる | ジンファンデルほど強くない |
| ボディ | 明確な違いは判別できず | 明確な違いは判別できず |
| 口当たり | 苦味・渋味のあとにアルコール感が広がる | 苦味はあるが、渋味・アルコール感は控えめ |
| 余韻 | 苦味・渋味・アルコール感が長く残る | 苦味が残るが、ジンファンデルより短め |
| 飲みやすさ | 2本では飲みにくい | 2本ならこちら |
| 好み | 2本ではこちらではない | 2本ならこちら |
外観は違う?
2本を並べると、マルベックのほうが少し濃く見えました。
ただし、はっきり別の色に見えるほどではありません。色合いそのものは似ており、どちらも赤系のワインレッドです。透明感や縁にも、初心者の私が明確に説明できるほどの違いは感じませんでした。
ブラインド時もマルベックはDセット6本の中で2番目に濃く見えたため、色の濃さについては同じ印象です。しかし、実際に飲んでみるとマルベックのほうが飲みやすく、外観だけでは味の強さを判断できないと感じました。
香りはどちらが強い?
香りの強さは、2本とも同じくらいに感じました。
ブラインド時はジンファンデルにカシスや酸味を連想する香りを感じ、マルベックは比較的控えめという印象。しかし、今回2本を交互に嗅いでみると、最初に感じたのはどちらもアルコールのような香りです。
特にジンファンデルはツンとする感覚が強く、何度か確認しても「もうアルコール臭しか分からない笑」という状態に。果実っぽさや華やかさ、具体的な果物の違いまでは判別できず、香りの好みにも大きな差はありませんでした。
味わいはどう違う?
味わいで最も分かりやすかったのは、ジンファンデルの強いアルコール感でした。
ジンファンデルは口に含んだ瞬間、「あれ、何も感じない?」と思った直後に苦味と渋味が現れ、さらに一歩遅れてアルコール感が「もわー!」と広がります。アルコール感が強いため、今回は酸味をはっきり判別できませんでした。
マルベックも苦味は強く感じます。ただし、渋味はジンファンデルよりかなり控えめで、酸味もほとんど気になりません。アルコール感もジンファンデルほど強くなく、2本を交互に飲むと違いがより明確になりました。
ブラインド時にジンファンデルで感じた「強い酸味」は、今回改めて飲むと、アルコール感を酸味として捉えていた可能性もありそうです。
余韻はどちらが長い?
余韻は、ジンファンデルのほうが長く感じました。
ジンファンデルは飲み込んだあとも苦味・渋味・アルコール感が残り、特にアルコールの「もわー!」とした感覚が印象的です。
マルベックも苦味は長めに残るものの、ジンファンデルほどではありません。渋味やアルコール感が比較的控えめなため、後味もこちらのほうが軽く感じました。
単体では分かりにくかった違いも、2本を並べると余韻の長さだけでなく「何が残るのか」まで違うと感じられました。
VINOLETの模範解答と初心者の感想を比べてみた
ここまで紹介したのは、ワイン初心者の私が2本を並べて実際に感じた香りや味わいです。
では、VINOLETの模範解答ではどのように評価されていたのでしょうか。ブラインド時の正解率ではなく、模範解答と今回の飲み比べで感じた印象を比較します。
ジンファンデル|「酸味」だと思っていた感覚はアルコール感だった?

(▲D-3 ジンファンデルの香りの回答画面。緑のチェックがVINOLETの模範解答、紺色が私の回答です。)

(▲D-3 ジンファンデルの味わいの回答画面。緑のチェックがVINOLETの模範解答、紺色が私の回答です。)
VINOLETの模範解答と、今回の飲み比べで感じた印象を比べてみます。
| 比較項目 | VINOLETの模範解答 | 初心者の私が感じた印象 |
|---|---|---|
| 香り | 開いている・強い | 強め。アルコールのようなツンとする香り |
| 香りの特徴 | ブラックベリー、ブラックチェリー、干しプラム、乾燥イチジクなど | アルコールの印象が強く、具体的な果物までは分からない |
| 甘味 | 豊かな | ほとんど感じない |
| 酸味 | なめらかな | アルコール感が強く、はっきり判別できない |
| 渋味 | 緻密 | 強い |
| アタック | 強い | 最初は「?」。その後に苦味・渋味・アルコール感がくる |
| バランス | 肉厚な | 苦味・渋味・アルコール感が強い |
| 余韻 | 長い | 長い。苦味・渋味・アルコール感が残る |
ブラインド時は、ジンファンデルを飲んだ瞬間に「酸味ー!」と感じていました。
ところが今回、マルベックと並べて飲むと、最も印象に残ったのは酸味ではなくアルコール感。苦味と渋味に続いて「もわー!」と広がり、酸味は判別できないほどでした。
VINOLETでもアルコールは「14.0%以上」、余韻は「長い」という模範解答です。今回の実飲では、ブラインド時に酸味だと思っていた感覚の一部は、アルコール感だった可能性もあると感じました。
マルベック|「力強い」タンニンでも、渋味は意外と控えめ

(▲D-4 マルベックの香りの回答画面。緑のチェックがVINOLETの模範解答、紺色が私の回答です。)

(▲D-4 マルベックの味わいの回答画面。緑のチェックがVINOLETの模範解答、紺色が私の回答です。)
マルベックも、模範解答と初心者の感覚には違いがありました。
| 比較項目 | VINOLETの模範解答 | 初心者の私が感じた印象 |
|---|---|---|
| 香り | 開いている | ジンファンデルと同程度。アルコールのような香り |
| 香りの特徴 | カシス、ブラックベリー、ブラックチェリー、スミレなど | 具体的な香りまでは分からない |
| 甘味 | まろやか | ほとんど感じない |
| 酸味 | なめらかな・生き生きとした | ほとんど感じない |
| 渋味 | 力強い | ジンファンデルよりかなり控えめ |
| アタック | やや強い | 苦味を強く感じる |
| バランス | 骨格のしっかりした | 苦味は強いが、渋味・アルコール感は比較的控えめ |
| 余韻 | 長い | 苦味が長めに残るが、ジンファンデルより短い |
特に印象が違ったのが渋味です。VINOLETではタンニンが「力強い」とされていますが、今回の私にはジンファンデルと比べるとかなり控えめに感じられました。
酸味もほとんど気にならず、見た目の濃さから想像したほど強い味わいではありません。苦味はしっかり感じるものの、ジンファンデルのような強いアルコール感もなく、2本ではマルベックのほうが飲みやすく感じました。
模範解答と同じ表現はできなくても、2本の違いはわかった?
2本を並べると、初心者の私にも「別のワイン」だとはっきり分かりました。特に分かりやすかったのはアルコール感と渋味の違いです。
ただし、「ジンファンデルだからこの味」「マルベックだからこの味」と判断できたわけではありません。
品種だけでなく、産地や造り方、アルコール度数なども異なります。生産者や銘柄が変われば見分けられる自信はなく、今回分かったのはあくまでこの2本を比べたときの違いでした。
ジンファンデルとマルベック、飲みやすかったのはどっち?
2本のうち飲みやすかったのは、マルベックです。
ブラインドテイスティング時も、ジンファンデルはDセット6本中5位、マルベックは2位。今回2本だけで比べても、この順位は変わりませんでした。
マルベックも苦味は強く、「飲みやすい赤ワイン」という印象ではありません。ただ、ジンファンデルと比べると渋味やアルコール感が控えめで、酸味もほとんど気になりませんでした。
見た目はマルベックのほうが濃いのに、実際に飲むとこちらのほうが飲みやすい。今回のDセットでは、「色が濃い=味も強くて飲みにくい」とは限らないと感じる場面が何度もありました。
D-1のマスカット・ベーリーAとD-2のシラーズも実際に並べて比較しています。
→【マスカット・ベーリーA×シラーズ編】初心者が飲み比べ|味・香り・渋みの違いを比較
まとめ
ジンファンデルとマルベックを飲み比べて分かったこと

ジンファンデルとマルベックを並べると、初心者の私にも「別のワイン」だと分かる程度の違いがありました。
最も分かりやすかったのはアルコール感です。ジンファンデルは苦味・渋味のあとに「もわー!」としたアルコール感が広がるのに対し、マルベックは渋味やアルコール感が控えめ。見た目はマルベックのほうが濃いものの、飲みやすかったのもマルベックでした。
また、ブラインド時にジンファンデルで感じた「強い酸味」は、アルコール感だった可能性もあります。
ただし、品種の特徴を見分けられるようになったわけではありません。今回分かったのは、あくまでこの2本を並べたときの違い。それでも、単体で飲むより比較することで、自分が苦手とする味わいを少しずつ分けて感じられるようになりました。
※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから。
ブラインドテイスティングの記事はこちら→【ヴィノテラスDセット編】赤ワイン6本をブラインドテイスティング|初心者は品種・産地を当てられる?
これまでの体験記はこちら→【特集】編集長、ワインエキスパートを目指す。
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