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【マスカット・ベーリーA×シラーズ編】初心者が飲み比べ|味・香り・渋みの違いを比較

鈴木編集長

「マスカット・ベーリーAとシラーズって、初心者でも違いが分かる?」

ヴィノテラスの赤Dセットでブラインドテイスティングをしたとき、D-1のマスカット・ベーリーAは6本で最も飲みやすく、D-2のシラーズは最も苦手という正反対の結果になりました。

そこで今回は、正解を知った状態で2本を改めて飲み比べます。

結果は、「この2本は差がある」。

マスカット・ベーリーAは軽く、苦味・渋味やアルコール感も控えめ。一方、シラーズは口に入れた瞬間からガツンとした印象で、酸味・苦味・渋味、余韻、アルコール感のすべてを強く感じました。

この記事では、ワイン初心者が2本を実際に飲み比べ、外観・香り・味わい・飲みやすさにどこまで違いを感じたのかを紹介します。

ブラインドテイスティングの記事はこちら→【ヴィノテラスDセット編】赤ワイン6本をブラインドテイスティング|初心者は品種・産地を当てられる?

これまでの体験記はこちら→【特集】編集長、ワインエキスパートを目指す。

▼本記事の要約
  • マスカット・ベーリーAとシラーズは、初心者でも「差がある」と感じるほど味わいが違った
  • 外観は、マスカット・ベーリーAが赤紫っぽく透明感があるのに対し、シラーズは黒っぽさを感じるほど濃かった
  • 香りの強さは同程度。マスカット・ベーリーAは果実感が前に出て、シラーズはアルコール感の陰にカシスを感じた
  • 酸味・苦味・渋味・アルコール感は、すべてシラーズのほうが強く、余韻にも苦味・渋味が長く残った
  • 飲みやすさはマスカット・ベーリーAの圧勝。軽く、苦味・渋味やアルコール感が控えめで、Dセット6本でも1位だった
  • 外観や香りだけで品種を当てる自信はないものの、この2本なら味わいで判別できそう。Dセット全体の感想は「差はあれど赤ワイン」

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから。 

※VINOLETの画面および模範解答・推奨解答は、ヴィノテラスから掲載許可をいただいています。

マスカット・ベーリーAとシラーズを初心者が飲み比べてみた

今回飲み比べるのは、ヴィノテラス「2026年自習用小瓶セット」の赤Dセットに入っていたD-1のマスカット・ベーリーAとD-2のシラーズです。

ブラインドテイスティングでは、マスカット・ベーリーAはDセット6本で最も飲みやすく、シラーズは最も苦手という正反対の結果になりました。

そこで今回は、正解を知った状態で2本を並べ、外観や香り、酸味・苦味・渋味、アルコール感などを改めて比較します。

(▲今回実飲した赤ワイン)
(左:日本産マスカット・ベーリーA100% 右:オーストラリア産シラーズ100%)

比較項目D-1D-2
商品名シャトー・メルシャン 山梨マスカット・ベーリーAバロッサ インク シラーズ
生産者シャトー・メルシャングラント・バージ
産地日本/山梨オーストラリア/南オーストラリア州
品種マスカット・ベーリーA 100%シラー/シラーズ 100%
ヴィンテージ20222025
アルコール度数11%14%

今回紹介する感想は、この2銘柄を実際に飲み比べた結果です。産地やヴィンテージ、生産者も異なるため、ここで感じた違いがそのままマスカット・ベーリーAとシラーズという品種全体の違いを表すわけではありません。

「初心者がこの2本を飲んだら、どこまで違いを感じられるのか」という体験談として紹介します。

マスカット・ベーリーAとシラーズはどんな違いがある?

マスカット・ベーリーAとシラーズは、どちらも赤ワインに使われる黒ぶどう品種です。ただし、一般的なワインの色合いや香り、ボディなどには違いがあります。

同じ品種でも産地や気候、造り方によって仕上がりは変わるため、まずはそれぞれの特徴を確認してみましょう。

マスカット・ベーリーAの特徴

マスカット・ベーリーAは、日本で交配された黒ぶどう品種で、日本ワインを代表する品種のひとつです。

赤ワインは比較的明るい色調になりやすく、イチゴやキャンディーを思わせる甘い香りが感じられることがあります。タンニンによる渋味が強すぎず、軽やかなタイプのワインも造られています。

今回飲んだD-1も、赤紫っぽく透明感のある外観でした。シラーズと比べると口当たりは軽く、苦味・渋味やアルコール感も控えめに感じます。

ただし、マスカット・ベーリーAなら必ず軽くて渋味が弱いわけではありません。産地や造り方によって味わいは異なるため、品種の特徴は目安として捉えるとよいでしょう。

シラーズの特徴

シラーズは、フランスなどで「シラー」と呼ばれる黒ぶどう品種です。オーストラリアでは「シラーズ」の名称が広く使われ、ほぼすべてのワイン産地で栽培されています。

オーストラリアのシラーズは、産地や造り方によって幅があるものの、一般にミディアムからフルボディ。ブラックベリーやプラムなどの黒系果実、コショウやスパイスなどの香りが代表的です。

今回のD-2は黒っぽさを感じるほど色が濃く、口に入れた瞬間から「ガツン」とした印象でした。酸味・苦味・渋味だけでなく、アルコール感もD-1より強く感じます。

ただし、シラーズも産地や気候によってスタイルが異なります。今回感じた力強さが、すべてのシラーズに当てはまるわけではありません。

マスカット・ベーリーAとシラーズを比較|香り・味わい・渋みに違いはある?

マスカット・ベーリーAとシラーズを飲み比べると、今回は口に入れた瞬間から「全然違う」と感じるほど、はっきり差がありました。

マスカット・ベーリーAは軽く、苦味・渋味やアルコール感も控えめ。一方、シラーズは「ガツン」とした第一印象で、酸味・苦味・渋味のすべてを強く感じます。

外観にも大きな差があり、香りは強さこそ同程度でも感じ方が異なりました。ブラインドテイスティングではDセット6本の中で飲みやすさ1位と6位だった2本。正解を知って改めて比較しても、「マスカット・ベーリーAは飲みやすい」「シラーズは苦手」という印象は変わりませんでした。

(▲左:日本産マスカット・ベーリーA100% 右:オーストラリア産シラーズ100%)

比較項目マスカット・ベーリーAシラーズ
外観淡い赤紫色で透明感がある黒っぽさを感じるほど濃い
香り果実感が前に出るアルコール感が強く、その陰にカシスを感じる
甘味大きな特徴は感じない大きな特徴は感じない
酸味比較的控えめ強く感じる
渋み比較的控えめ強く感じる
苦味比較的控えめ強く感じる
アルコール感弱く感じる強く感じる
ボディ軽いガツンとした力強さを感じる
口当たり軽いガツンとくる
余韻比較的短い長く、苦味・渋味が残る
飲みやすさ飲みやすい苦手
好みこちら好みではない

外観は違う?

外観は、並べた瞬間に分かるほど大きな違いがありました。

マスカット・ベーリーAは赤紫っぽい色合いで、グラスの向こう側が透けて見えるほど透明感があります。

対するシラーズは、マスカット・ベーリーAより圧倒的に濃く、黒っぽさを感じる色合いです。濁っているわけではありませんが、色が濃いため「透明感がある」という印象はあまりありません。

ブラインド時にもD-1は薄い分類、D-2は6本で最も濃いと感じており、2本だけを並べても色の印象は変わりませんでした。

香りはどちらが強い?

香りの強さ自体は、マスカット・ベーリーAとシラーズで同じくらいに感じました。ただし、香りの印象はかなり違います。

マスカット・ベーリーAは果実感が前に出る香り。一方、シラーズはアルコール感や酸味を連想するような香りが先に来て、その陰にカシスがいるように感じます。

ブラインド時にはシラーズを「カシス系の香り」と捉えていましたが、2本を並べるとアルコールっぽさのほうが目立ちました。

香りだけで比べた場合も、今回はマスカット・ベーリーAのほうが好みです。

味わいはどう違う?

味わいは、口に入れた瞬間から「全然違う」と感じました。

マスカット・ベーリーAは軽いのに対し、シラーズは一口目から「ガツン」ときます。細かく比べても、酸味・苦味・渋味はすべてシラーズのほうが強く感じました。

アルコール感にも差があります。アルコール度数11%のマスカット・ベーリーAはあまり気になりませんでしたが、14%のシラーズはアルコール感がはっきり伝わってきました。

ブラインド時に感じた「マスカット・ベーリーAは軽くて飲みやすい」「シラーズは酸味・苦味・渋味が強い」という印象は、2本を比較しても変わりませんでした。

余韻はどちらが長い?

余韻は、シラーズのほうが明らかに長く感じました。

シラーズは飲み込んだあとも苦味と渋味が口の中に残ります。もともと苦味や渋味の強い赤ワインが苦手な私にとって、この残り方も飲みにくさにつながりました。

マスカット・ベーリーAは苦味や渋味が比較的控えめで、余韻も短め。苦手な味が長く残らない点は、ブラインドテイスティングのときにも「飲みやすい」と感じた理由のひとつです。

2本を比べると、口に入れた瞬間だけでなく、飲み込んだあとの味の残り方にもはっきり差がありました。

VINOLETの模範解答と初心者の感想を比べてみた

ここまで紹介したのは、ワイン初心者の私が実際に2本を飲み比べて感じた香りや味わいです。では、VINOLETの模範解答ではどのように評価されていたのでしょうか。

模範解答にある表現と、私自身が実際に感じ取れた内容は別物です。 正解を知ったあとに2本を飲み比べた感想と照らし合わせながら、どこまで特徴を捉えられていたのか比較してみます。

マスカット・ベーリーA|模範解答の「軽さ」は実際の印象にも近かった

(▲D-1 マスカット・ベーリーAの香りの回答画面。緑のチェックがVINOLETの模範解答、紺色が私の回答です。)

(▲D-1 マスカット・ベーリーAの味わいの回答画面。緑のチェックがVINOLETの模範解答、紺色が私の回答です。)

比較項目VINOLETの模範解答初心者の私が感じた印象
香り開いている・華やかな果実感があり、強さはほどほど
香りの特徴イチゴ、ラズベリー、スミレ、メントール、トマト、シナモン、甘草、ロースト、鉄分ベリー系の果実感。具体的な香りまではほとんど分からない
甘味ソフトな甘味は特に意識しなかった
酸味なめらかな・生き生きとしたほどほどで、きつくない
渋味サラサラとしたあるものの、シラーズより控えめ
アタックやや軽い軽い
バランス流れるような軽く、飲みやすい
余韻やや短い短く、苦味・渋味が残りにくい

VINOLETでは、アタックを「やや軽い」、タンニンを「サラサラとした」、余韻を「やや短い」と評価しています。

専門的な表現まで感じ取れたわけではありませんが、実際に飲んだ印象とは重なる部分がありました。

特に分かりやすかったのが軽さと余韻の短さです。シラーズと並べると口当たりの軽さはより明確で、苦味・渋味も控えめ。飲んだあとに苦手な味が残りにくい点も、私がマスカット・ベーリーAを「飲みやすい」と感じた理由につながっています。

シラーズ|模範解答以上に「ガツン」と感じた

(▲D-2 シラーズの香りの回答画面。緑のチェックがVINOLETの模範解答、紺色が私の回答です。)

(▲D-2 シラーズの味わいの回答画面。緑のチェックがVINOLETの模範解答、紺色が私の回答です。)

比較項目VINOLETの模範解答初心者の私が感じた印象
香り開いている・強い強さはベーリーAと同程度。アルコール感が目立つ
香りの特徴ブルーベリー、カシス、ブラックベリー、ブラックチェリー、スミレ、丁子、ナツメグ、甘草、ロースト、グリエ、チョコレート、ユーカリアルコール感の陰にカシスを感じる
甘味まろやか甘味より酸味・苦味・渋味が印象に残る
酸味なめらかな・生き生きとした強く感じる
渋味力強い・溶け込んだ強く感じる
アタック強い口に入れた瞬間からガツンとくる
バランス豊満な・力強いとにかくガツンとした印象
余韻やや長い・長い長く、苦味・渋味が残る

VINOLETでは、アタックを「強い」、タンニンを「力強い」、バランスを「豊満な」「力強い」と評価しています。余韻も「やや長い」「長い」が模範解答です。

今回の飲み比べで感じた「とにかくガツン」という印象は、模範解答とも重なりました。

香りはブルーベリーやカシスなど複数の要素までは分からず、アルコール感の陰にカシスを感じる程度。それでも味わいはマスカット・ベーリーAとは明らかに違い、酸味・苦味・渋味、アルコール感のすべてを強く感じました。

正解を知って2本を並べると、品種の違いは分かった?

今回の2本は、並べなくても「違う」と分かるほど味わいに差がありました。

マスカット・ベーリーAは軽く、苦味・渋味やアルコール感も控えめ。一方、シラーズは口に入れた瞬間からガツンときます。

外観や香りだけで品種を当てる自信はありません。しかし、もう一度品種名を伏せてこの2本を出されたとしても、飲めばどちらがマスカット・ベーリーAで、どちらがシラーズか分かりそうです。

ピノ・ノワール×ガメイでは「違いわからん笑」だった私でも、今回ははっきり「差がある」と感じる飲み比べになりました。

マスカット・ベーリーAとシラーズ、飲みやすかったのはどっち?

今回の2本では、マスカット・ベーリーAの圧勝でした。

シラーズと比べて苦味・渋味が控えめで、口当たりも軽く、アルコール感もあまり気になりません。余韻が短く、苦手な苦味や渋味が口の中に残りにくい点も飲みやすく感じた理由です。

ブラインドテイスティングでも、マスカット・ベーリーAはDセット6本で最も飲みやすく、シラーズは最も苦手という結果でした。正解を知って飲み比べても、この順位は変わりません。

ただ、今回のシラーズは、Cセットで飲んだシラーよりは飲みやすい印象。同じシラー/シラーズでも、実際に飲むワインによって初心者の感じ方は違うという発見もありました。

まとめ
マスカット・ベーリーAとシラーズを飲み比べて分かったこと

鈴木編集長

今回の2本を飲み比べた感想を一言で表すなら、「差がある」です。

マスカット・ベーリーAは赤紫っぽく透明感があり、口当たりも軽め。シラーズは黒っぽさを感じるほど色が濃く、酸味・苦味・渋味、アルコール感、余韻のすべてを強く感じました。

外観や香りだけで品種を見分ける自信はありません。それでも味わいの差は明確で、もう一度この2本をブラインドで出されても、飲めば判別できそうです。

Dセット6本全体では「差はあれど赤ワイン」という感想でしたが、この2本に限れば初心者の私でも違いを感じられました。赤ワインの品種差を少しだけ実感できた飲み比べです。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから。 

ブラインドテイスティングの記事はこちら→【ヴィノテラスDセット編】赤ワイン6本をブラインドテイスティング|初心者は品種・産地を当てられる?

これまでの体験記はこちら→【特集】編集長、ワインエキスパートを目指す。

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